日本美術の中の動物(6) 狩野安信「秋草に鹿図」
千葉市美術館館長 河合正朝

美の十選
2019/11/20付
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日本経済新聞 朝刊
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鹿は、奈良を語り、詩歌にそれが詠(うた)われる際の重要なモチーフであり、名所や季節を示す歌語、歌枕でもある。鹿に紅葉を描き添え、秋の風情や季節感を表現することは広く知られる。

国文学者の西村亨博士は、「万葉集」の時代には、萩(はぎ)を鹿の妻に見立て、「秋萩の下葉のもみぢ、花に継ぐ」と詠まれたことを指摘し、「古今集」の有名な歌である「奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の声聞くときぞ、秋は悲しき」の紅葉は楓(…

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