月下の犯罪 サーシャ・バッチャーニ著 一族の謎明かす戦争の記憶

2019/11/2付
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日本経済新聞 朝刊
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1973年生まれの著者は、ハンガリー貴族の末裔(まつえい)だ。第2次世界大戦末期、自身の一族が加担したとされるユダヤ人虐殺事件を調べることから物語は始まるが、本書は単なる謎解きではない。

著者の日常には、小さな破綻がチラチラ覗(のぞ)く。生気に欠ける父親との不安定な関係。息子に暴力を振るってしまう自身への嫌悪。生活に「いつも何かが欠けてい」るという空虚さに、祖父母世代からの「一〇〇年にわたる絆」…

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