伊集院静「ミチクサ先生」(40)

伊集院静「ミチクサ先生」
2019/10/21付
情報元
日本経済新聞 朝刊
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森鴎外こと森林太郎の幼き時の秀才振りは今も地元島根、津和野町で伝説になっているが、鴎外の勉学振りの本領は東京の医学校の本科に進んでからだった。ドイツ教官の講義を受けるかたわら佐藤元長に師事して漢方医書を読み、漢詩、漢文を学び、和歌までも詠んだ。中でも文学への傾倒は異様なほどで、小説を読み耽り一睡もせずにドイツ医学の講義に出ていた。その上、四君子(草木を君子として称える画題)を墨画したり、庭を写生…

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