米アマゾン、服はプロのお薦め 趣味に合いすぎ!?
奔流eビジネス (スクラムベンチャーズ マーケティングVP 三浦茜氏)

コラム(ビジネス)
2019/10/18付
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NIKKEI MJ

洋服を選んでもらうには事前に好みをアンケートで答える

洋服を選んでもらうには事前に好みをアンケートで答える

少し前までアマゾンで服を買うなんてダサいと思っていた。だが気がつけば昨日も今日もアマゾンで買った服を着ている。自分が変わったのか、アマゾンが変わったのか。2018年、米国ではウォルマートを抜いてアマゾンが最も服を売ったようだ。

アマゾンで服を購入する際は「プライムワードローブ」という試着サービスが便利だ。最大8品(日本は6品)を無料で自宅に配送してもらい、欲しいものをキープ。試着期間は届いてから7日間で、その間に課金されることはない。要らないものは、送られてきた袋に入れて近所のUPSにドロップオフするだけ。非常に気軽だ。

カルバン・クラインやリーバイス、アディダスといった商品もあるが、中心はアマゾンのPBだ。当初はあまり積極的には選ばなかったが、着てみると質が良く値段も手ごろ。デイリーリチュアル、ラーク&ローなど数多い。

ウェブではとても良いと思い選んだアイテムでも、実際に見ると「これは買わない」というものがある。「ならば店舗で実物を見て試着して買えばよいのでは?」と知人に言われてハッとした。最近、服はオンラインでしか買っておらず、店舗で買う発想が抜け落ちていた。

プライムワードローブで送られてきた商品

プライムワードローブで送られてきた商品

ネットで買うと家でゆっくり選べるのはもちろん、店舗より選択肢が圧倒的に多い。服を探す段階で似たデザインをどんどん提案される。類似品をいくつも見て取り寄せるので、購入時にためらわずにすむ。

米国ではさらに「パーソナルショッパー」という日本にないサービスが付随している。月額4.99ドルでこちらのリクエストに合わせてスタイリストが服を選んでくれる。

まずアンケートに答えて自分のスタイルプロフィルを作成する。普段の服装のテイストや自分のクローゼットに入っているブランド名、避けたい色や柄、アイテムごとの希望の価格帯……。じっくり考えると10分程度はかかる。

今月は半袖を中心にしてほしい、イベントがあるのでドレスを選んでなど、月ごとに注文もできる。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

数日後、スタイリストが選んだ15アイテムがアプリに表示された。うち2~8個を家に取り寄せられる。だが、実はひとつも送ってもらわなかった。好みにマッチしすぎたのか、ほとんど持っているものと似た商品だったのだ。その旨をコメントに残したところ、利用料は返金された。

スタイリストが選ぶ類似のサービスには、17年に上場した「スティッチフィックス」がある。アマゾンとの最大の違いは届いて初めて中身がわかることだ。見た感じはイマイチでも、家で試着するとしっくりくることがあった。アマゾンもいきなり届ける方が購入率は高まる気がする。

パーソナルショッパーは始まって間がなく、女性向けのみで展開中だ。男性向けも予定している。今後、オススメの精度が高まることを祈る。

筆者はプライムワードローブで服を買い(衣)、プライムナウで生鮮食料品(食)を注文している。いずれアマゾンで家(住)や車も買う日も来るのだろうか。

[日経MJ2019年10月18日付]

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