春秋

2019/10/13付
保存
共有
印刷
その他

40年以上むかしのことである。大学受験のために東京を訪れて、セブンイレブンの店舗を生まれてはじめて目にした。東京に暮らしていた知人に「あれは一体なに?」と尋ねたところ、かえってきたのは「コンビニエンスストアだよ」の答え。やっぱりわからなかった。

▼実際にお店をのぞいてみて自分なりの答えをみつけた。「ああ、よろず屋だ」。こうふりかえると、みずからが昭和生まれの田舎者であることを改めて思い知らされる気がする。平成生まれの方々は「よろず屋」という言葉にピンとこないのではないだろうか。わかりやすい説明は「コンビニみたいなもの」かもしれない。

▼気がつけばコンビニは日々の生活に欠かせなくなっている。公共料金の支払いなど、さまざまな決済に利用できるようになったこともあって、つくづくと「開いててよかった」と実感することが多い。出張や旅行で見知らぬ土地に泊まろうとする際には、コンビニがあるのを確認して安心する。海外まで出かけたときでも。

▼そんなコンビニ頼みの生活も、令和の時代は変化を迫られるのだろうか。不採算店を中心にセブンイレブン約1000店が2020年度までに閉鎖・移転されるという。人手不足にくわえ、インターネット通販の普及が背景にあるらしい。実際、いまやネットこそ最大の「よろず屋」だろう。新たな「便利」の時代である。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]