文革受難死者850人の記録 王友琴、小林一美ほか編著
悲劇の原因 庶民の声で探る
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本書の主執筆者の王友琴は1966年、北京師範大学付属実験中学校に在学中、紅衛兵運動を目の当たりにする。校長は殺害され、自身も教師である両親の出身階級が悪いという理由で、雲南省に下放された。現在米国の大学で教鞭(きょうべん)をとる彼女は、80年から計画的に資料を収集し、当時の学生や教師千人以上に話を聞いた。文革とその前後の政治運動に翻弄された庶民の声を集めた本書は貴重だ。
王は共著者の小林一美のア...