位置情報ゲーム、第2幕へ 簡単操作・AR充実で長く魅了
先読みウェブワールド (山田剛良氏)

コラム(ビジネス)
2019/9/23付
保存
共有
印刷
その他

NIKKEI MJ

社会現象になった「ポケモンGO」から3年。位置情報ゲームが再活性化している。

東京ゲームショウでのパネルディスカッション「位置情報ゲームサミット」(13日)

東京ゲームショウでのパネルディスカッション「位置情報ゲームサミット」(13日)

米ナイアンティックが6月に新作「ハリー・ポッター:魔法同盟(ハリポタ魔法同盟)」をリリースしたのに続き、7月には子供たちに大人気のゲーム「Minecraft(マインクラフト)」(スウェーデン・モージャン)の位置ゲーム版「Minecraft Earth(マイクラアース)」のβテストが始まった。

そして東京ゲームショウの初日に合わせて、スクウェア・エニックスが「ドラゴンクエストウォーク(ドラクエウォーク)」を12日に公開。早くも盛り上がっている。

東京ゲームショウでは最近の位置ゲームの状況と動きを巡る討論会も開かれた。

マイクラアースのAR機能の画面

マイクラアースのAR機能の画面

特徴の一つは、元になる物語やゲームの要素を強く織り込んでいる点だ。ドラクエウォークでは自分で選んだ目的地に向けて歩く「クエスト」をこなし、まものを倒しながらゲームを進める。マイクラアースの場合はあちこちに落ちている「材料」を拾い集めながら歩き、作品を創る。

スマホを持って歩くとはいえ、進め方は元のゲームに近い。何をしたら良いか見当が付くので、以前からのファンがすんなり入り込める。

登壇したナイアンティックの山崎富美マーケティングマネージャーは「子供から大人まで遊んでもらうため、ゲーム内の操作はあえてシンプルにしている」と話す。ポケモンGOは「ボールを投げる」、ハリポタ魔法同盟では「呪文の図形を描く」と簡潔だ。歩きながら遊ぶだけに、難しい操作はゲームからの離脱につながるとの判断だろう。

「位置ゲームは他のゲームに比べて継続率が圧倒的に高い」と明かすのはモバイルファクトリーの宮嶌裕二社長。「ゲームが日常に組み込まれたライフログ的なツールになっていく」と理由を分析する。同社の「ステーションメモリーズ!」は開始から5年の今年、利用者数が過去最高に達したという。「そんなスマホゲームは他にはない。息の長い運営がやりやすい」

やまだ・たけよし 東工大工卒、同大院修士課程修了。92年日経BP社に入社、「日経エレクトロニクス」など技術系専門誌の記者、日本経済新聞記者を経て16年から日経テクノロジー・オンライン(現・日経 xTECH)副編集長。17年10月から日経ものづくり編集長も兼任。京都府出身

やまだ・たけよし 東工大工卒、同大院修士課程修了。92年日経BP社に入社、「日経エレクトロニクス」など技術系専門誌の記者、日本経済新聞記者を経て16年から日経テクノロジー・オンライン(現・日経 xTECH)副編集長。17年10月から日経ものづくり編集長も兼任。京都府出身

拡張現実(AR)の活用も大きい。ナイアンティックの山崎氏は「ポケモンと一緒に写真を撮る機能」の追加を機にゲームに戻った人が増えたと明かし、現実との融合が大きな魅力となると指摘した。

キャプテン翼をモチーフにした位置ゲーム「TSUBASA+(ツバサプラス)」を準備中のMIRAIRE(横浜市)では、志賀雄太社長が「ARグラスなどが普及すれば(キャラクターの)岬くんと一緒にストリートサッカーができる体験を届けられるかもしれない」と話した。

新しい技術の導入も始まっている。リアルワールドゲームス(東京・中央)の「ビットにゃんたーず」では歩く距離に応じて仮想通貨がもらえる。清古貴史社長は「仮想通貨の仕組みはオープンで他のゲームでもぜひ使ってほしい」と訴えた。ブロックチェーンを使えばアイテムを他のゲームに移したり売買したりできると解説し、「将来は実現したい」とした。

位置ゲームはプレーヤーを外に連れ出すため、健康増進やリアルイベントとの連携も注目される。新規参入で市場はさらに盛り上がりそうだ。

[日経MJ2019年9月23日付]

「日経MJ」をお手元のデバイスで!

 ヒット商品の「売れる」理由を徹底リサーチ。売り場戦略から買い手の最新動向まで、独自に取材。「日経MJビューアー」を使えば、全てのデバイスで閲覧できるようになります。最初の1カ月間無料でご利用いただけます。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]