シニア、ニュースアプリ7つ利用 スマホ使いこなす
読み解き 今コレ!アプリ フラーAppApeLab編集長、日影耕造氏

コラム(ビジネス)
2019/9/18付
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NIKKEI MJ

16日に敬老の日を迎えた。気がつけば筆者の両親も60歳を迎え、シニアの仲間入りをした。父が手にしているのはガラケーではなく米アップルのiPhoneだ。

総務省の人口推計によると、8月現在の日本国内の65歳以上の人口は3583万人とすでに全人口の28%に達した。国民の生活インフラとなっているスマートフォンを、現代のシニアはどのように使っているのだろうか。

動向を探ろうと、フラー(千葉県柏市)が手がけるアプリ分析ツール「AppApe(アップエイプ)」のデータから、60代以上のシニアとスマホネーティブである20代の若者を比較した。アンドロイドを対象に、8月の利用者数ランキングの上位50アプリをカテゴリー別に分類した。

利用データは、シニアと若年層の生活スタイルの違いがにじみ出る結果となった。

シニアのカテゴリー別アプリ数1位は、電卓や時計などキャリアやスマホ端末に最初から搭載されているアプリが多く属する「ツール」。購入したスマホをそのまま使う傾向が強いことが垣間見える。

シニアで特徴的なのは、3位の「ニュース&雑誌」だ。20代は「ツイッター」「Yahoo!JAPAN」「スマートニュース」の3アプリにとどまったのに対し、シニアは「ニュースパス」「NHKニュース」「Yahoo!ニュース」「グノシー」も加わり実に7アプリにのぼる。各社の新聞を購読するように、シニアは個別のニュースアプリを開いて情報を積極的に取得しているのがよく分かる。

「ショッピング」カテゴリーもシニアの意外な実態を示す。若年層の3アプリよりシニアの方が4アプリと多い。シニアはスマホで違和感なく買い物をしているようだ。

スマホ決済をシニアに教える講座も活況だ

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全体のカテゴリーの傾向を見ると、若年層は「写真」「動画プレーヤー&エディター」「音楽&オーディオ」が上位に入る一方、シニアはほかに「旅行&地域」「天気」も目立つ。シニアが様々な情報をニュースアプリを通じて取得しながら、旅行や買い物にいそしむアクティブな生活スタイルが見えてきた。

60代以上の現代のシニアは、1995年にウィンドウズ95が発売された当時、多くが30代半ば以降だった。デジタルネーティブほどではないが、パソコンからスマホまでデジタルデバイスの変遷をたどってきた世代だ。それだけに、世の中の想像以上にスマホの利用が当たり前になっており、今後の訴求次第でシニア向けの市場は大きく拡大する可能性を秘めている。

内閣府がまとめた高齢社会白書の将来推計によると、2030年には全人口の31.2%が65歳以上となり、その割合は高まる見通しだ。アプリは人々の生活の映し鏡だ。アプリの利用動向の把握は、そのまま生活スタイルをとらえることにつながる。シニアのアプリの利用の変化が今後どう変化していくのか、動向をウオッチし続けたい。

[日経MJ2019年9月18日付]

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