カヤックで「青の洞窟」へ 竹野海岸(兵庫県豊岡市)
おもてなし 魅せどころ

コラム(ビジネス)
2019/9/16付
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NIKKEI MJ

兵庫県が世界に誇る名湯・城崎温泉からJR山陰本線に乗って一駅のところにある竹野海岸(兵庫県豊岡市)。シーカヤックに乗って日本版「青の洞窟」を巡り、透き通った海では海水浴を楽しめる。近隣では城崎温泉に劣らぬ泉質の湯を堪能でき、豊富な海の幸や山の幸も味わえる。家族連れだけでなく、一人旅の外国人の姿も散見されるなど多くの人々を魅了している。

シーカヤックに乗って大自然の造形美を楽しめる

シーカヤックに乗って大自然の造形美を楽しめる

「何か目的があって来るというよりも3泊、4泊と宿だけとって滞在する外国人は意外と多いですよ」。竹野海岸近くで旅館「海の音」などを営むマザーアースの宮崎秀平社長は話す。1人で宿の縁側で読書をしたり、波の音を聞いたりして静かに過ごす外国人客の姿をよく見かけるという。

記者が訪れた8月下旬もビーチで海を眺めたり、寝そべって日光浴を楽しんだりする外国人客が目についた。ミシュランガイドに掲載され、世界的にも名の知れた城崎温泉から近いこともあってか、近年は欧州からの観光客を中心に竹野海岸にも注目が集まりつつあるようだ。

竹野海岸を含む京都府から鳥取県までの日本海側の一帯は2015年に「山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク」に認定された。地球科学的に貴重な地質や地形を数多く有する。その中にイタリア・カプリ島の景勝地「青の洞窟」の日本版とも言える「清瀧洞門(せいりゅうどうもん)」がある。

切浜海水浴場からシーカヤックに乗って、日本海のうねりを越えること約30分。波が打ち砕いてできた岸壁の穴をくぐり抜け、陽光が差し込む先にエメラルドグリーンに染まった海が表れた。大自然の造形美だ。

「大昔は洞窟だったが波に削られて天井に穴が空いたと言われてます」。記者が体験したこの日は晴天ながらも低気圧が近づくなか、中島義樹さんのガイドのもと実施した。約2時間の旅程だったが、青の洞窟を見た後はうねりに身がすくみ、途中帰還を申し出た。

シーカヤックは清瀧洞門を巡る旅のほか、波も穏やかな海岸近くでの初心者コースなどもある。兵庫県内からの小さな子ども連れの4人の家族客は「天気もよくてのんびり楽しめた」と笑顔だった。シーカヤックは複数の業者が提供し、4~10月ごろまで楽しめる。なかでも清瀧洞門が美しく輝くのは5月と6月だと旅館・海の音の女将、宮崎裕紀さんが教えてくれた。

(神戸支社 小嶋誠治)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2019年9月16日付]

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