野中郁次郎(5)早稲田大学
サークル活動に精を出す 政治学者の本 英語で輪読会
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早稲田大学には、あまり強い思い出がない。入試のレベルは高かったが、生意気な言い方になるが、当時はあまりいい学者がいなかったのではないか。1954年に入学後、英国憲政史のゼミナールに入ったものの、出席しても全く面白くない。ゼミに出なくなって単位も取れなかった。ゼミの単位を落としても、英語でカバーすれば卒業に必要な単位は満たせる制度だったのは、せめてもの救いだ。
講義やゼミには魅力を感じなかったが、...

一橋大学名誉教授で経営学者の野中郁次郎さんは、自ら「平凡な人間」といい、高校時代に簿記の試験で5点を取ったことも。それでもめげずに、持ち前の粘り強さで「知識創造理論」など、世界的に評価される数々の理論を打ち立てた学者人生を振り返ります。