2019年9月23日(月)

春秋

春秋
2019/8/26付
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不思議な乗換駅が東京都足立区にある。京成本線の「関屋」と東武スカイツリーラインの「牛田」――。狭い道をはさんで小さな駅舎が向き合い、みんな行き来しているが別々の駅名だ。昭和の初めに相次ぎ開業して以来のことだというから、にらめっこの歴史は長い。

▼かつて京成と東武が競って路線を延ばすなかで、この光景が生まれた。戸惑う利用者も少なくないはずだが、鉄道会社のライバル意識というのはなかなか根が深いのである。さて関西に目をやれば、JR大阪駅と阪急、阪神の梅田駅は一体的に巨大ターミナルを形づくりながら駅名をたがえてきた。それがとうとう変わる。

▼10月1日をもって、阪急と阪神が「梅田」を「大阪梅田」に改めるそうだ。つまり「大阪」を冠するだけだが、私鉄王国の関西では阪急や阪神のほうがもともと存在感が強い。なのにあえて「JR寄り」に名を変えるわけだから相当な転換だろう。外国人の訪日客が増え、わかりやすさが何より重要になったからだという。

▼駅名も世につれ時代につれ。そういえばJR横須賀線に近年誕生した武蔵小杉駅は、南武線などの同名の駅とはかなり離れているのにこの名である。いま「ムサコ」は人気の街。そのブランド力ゆえの駅名か。ちなみに「関屋」「牛田」が統一する予定は当面ないらしい。頑固なたたずまいを見物に来る鉄道マニアもいる。

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