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斜め上の先輩見つかる「就活美人」 女子学生を後押し

奔流eビジネス (通販コンサルタント 村山らむね氏)

NIKKEI MJ

空前の売り手市場と言われる2020年入社の就職活動。すでに就活を終えた大学4年生が大半だろうが、実は娘がまだ就活を終えていない。口を出し始めたら止まらないので自重してきたが、かなりやきもきしている。

スカウトイベントで企業の採用担当者に女子学生がプレゼンをする

今後は通年採用にカジが切られ、就活が早く長くなる。学生の不安を食い物にするサービスも増えるだろう。特に女子学生では、就活でのパワハラやセクハラも問題になっている。安心して就職に関する考えを深め、自分のやりたいことや入りたい会社を探す手助けをしてくれ、企業の女性活用の本気を感じられる場。イベントで出合った「就活美人」に感銘を受けた。

就活美人は総合職を目指す女子学生に企業が直接アプローチができる採用マッチングサービスだ。運営するキャリア美人(東京・港)社長の広岡絵美さんは「本当に女性の活躍を望んでいるかどうか、企業を厳正に審査している」と話す。

女子学生にとっては就職に関するセミナーやイベントに参加できる学びの場であり、単なる面接対策などではなくキャリアをデザインする力を養うことを意図している。企業はイベントに参加でき登録情報をもとにスカウトもできる。「女性採用に本気になるとはどういうことなのかを、企業に伝えるのも使命のひとつ」と広岡さんは言う。

参加している企業は現在200社で登録学生は2万人。学生は無料でインターネット上で登録し、企業はスポンサー費用を支払う。すでに5年がたち、利用して就職したOGが企業で活躍している。彼女たちが様々なアドバイスをし、出身大学を超えた「疑似先輩」のネットワークが形成されているそうだ。

コンサルティング会社に内定した国立大学4年生は「就職課よりも自分を理解してくれた。違う大学出身のOGとの斜めの関係の中で、就職への考え方を固められた」と話す。就活美人のイベントがきっかけで3月にはほぼ就活を終えたそうだ。

広岡さんの話を聞くと、学生も企業もますます採用において情報と戦略が必要だと感じる。学生と企業の双方ともに、強者と弱者の二極化が激しくなるのは確かなようだ。

むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。

他の人事関係者からは、この数年で大学名の重要性が高まっているとささやかれた。一時期は大学名より人間性という流れがあったが、就活で大学名を重んじる傾向に回帰しているという。

人事を扱う部署が「〇〇大学から何人入れた」として評価されやすいためもあるだろう。何を学んだかよりもどの大学にいたかを企業が重要視することを、闇雲に批判はしない。どの大学にいたかはどんな人脈を持つかという可能性を示唆するし、決して間違いではないと思う。

しかし、非ブランド校の学生にもさまざまな挑戦のチャネルがあるべきだ。その意味で就活美人は、非ブランド校の女子学生にこそ非常に意味がある。企業にも同じことが言え、大企業はもちろん女性を生かす努力をしている中小企業こそ使うべきだろう。

娘もこのようなサービスを知っていたらと悔やまれるが、苦戦したことを忘れずエネルギーにして、今後の人生に生かしてもらいたいと思う。

[日経MJ2019年7月19日付]

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