2019年8月17日(土)

絞り染めが彩る町並み 有松地区(名古屋市)
おもてなし 魅せどころ

コラム(ビジネス)
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2019/7/15付
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NIKKEI MJ

江戸時代から400年続く古い町並みが、観光客をひきつける名古屋市の有松地区。国の伝統工芸品に指定される「有松絞」でも知られ、2019年5月には文化庁から日本遺産に認定された。日本の歴史、文化に興味をもつインバウンド(訪日外国人)にも人気のスポットになりつつある。

古い町並みが評価され、文化庁から日本遺産に認定された

古い町並みが評価され、文化庁から日本遺産に認定された

有松地区は名古屋駅から電車で30分ほど。古い町並みには絞り商を営んできた昔ながらの家屋が立ち並ぶ。江戸時代、東海道を行き来する旅人のお土産として絞り染めが考え出され、地区の発展につながった。16年には国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれ、景観を守るための建築行為に規制がかかっている。

6月からは土日限定で江戸時代末期に建てられたとされる、市指定有形文化財の「岡家住宅」の一部が一般公開されている。改修された場所もあるが、家の作りからは当時の様子を感じられる。

この地区の魅力はなんといっても布を糸で絞り、様々な模様が浮かび上がる有松絞。1975年9月に国の伝統工芸品に指定された。絞りは「有松・鳴海絞会館」で体験できる。米ニューヨーク州から両親と訪れた男性(35)は糸を布に通すのに四苦八苦していたが「日本の文化にふれられて、とてもおもしろかったね」と笑顔だった。

地区内で開かれるイベントとしては、6月に2日間で約8万5000人が訪れ、ハンカチを絞りから染め付けまで楽しめる「有松絞りまつり」や、毎年1万5千人が訪れるとされる10月の「有松山車まつり」などがある。2つの祭で使われる3つの山車のうち1つは、山車会館で土日や平日の予約で見学できる。

現在公開されている「布袋車」は全長5.9メートルと巨大で4体のからくり人形が乗る。祭りのときは人形を操る人や横笛などを演奏する人が総勢30人ほど乗り、重さが約3トンにもなる。

有松地区が認定された日本遺産は、文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化伝統を語る「ストーリー」を認定する。同地区は風にゆれる藍染めの「絞りのれん」がかかる古い商家などが評価された。

町案内をする「有松あないびとの会」で副代表を務める加藤明美さんによると、近ごろはインバウンドが目立つという。加藤さんは「日本遺産に認定された町並みを多くの人にみてもらいたい」と話す。

(名古屋支社 細田琢朗)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2019年7月15日付]

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