黒澤明の羅生門 ポール・アンドラ著 亡兄への思いを軸に論じる

批評
2019/7/6付
情報元
日本経済新聞 朝刊
保存
共有
その他

黒澤明論である。黒澤明の初期の作品は、しばしば激烈なまでに熱っぽいが、この本の発する熱気もそれに劣るものではない。

黒澤明は自分の心の内側から発する何かに突き動かされるようにして映画を作ったが、その根にあったのは何か。若き日に一番尊敬していた丙午という兄の情死にまつわる思いを、著者は特に重要なひとつにあげて考察する。

兄の人柄と、自死に至る事件やその背景については黒澤自身が自伝の『蝦蟇(がま)の…

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

電子版トップ



[PR]