電子チラシ「シュフー」、アプリ刷新 店がブログ風発信
戦略ネットBiz

2019/7/3付
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NIKKEI MJ

電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」がチラシを超えた情報発信に力を入れている。閲覧数の9割を占めるスマートフォンアプリ向けに、ブログのように独自情報を投稿できる機能を春に加えた。位置情報やポイントなど小売店の販売を後押しするサービスが広がっており、デジタルの時代ならではの「次世代チラシ」を確立させ、より多くの消費者を契約店舗のファンに育てる。

それにしてもきょうは暑いですね。夕ご飯に海鮮丼はいかがですか――。まるで店が話しかけてくるかのように、その時々のおすすめを表示する。すぐ下には店舗写真。駐車場の収容台数や、支払いに使えるクレジットカード・電子マネーの一覧もある。

スペースに限りのある紙ベースのチラシには載せきれない情報を伝えるのが、4月に大幅刷新したアプリだ。

よく足を運ぶ店を利用者が「お気に入り」として登録すると、情報が更新された時にプッシュ通知が届く。買い回る店を複数指定すれば「月曜はスーパーA店で冷凍食品半額」「水曜はドラッグストアB店でポイント2倍」など自分だけの買い物カレンダーも作成できる。

「店舗と消費者のコミュニケーションが深まるよう工夫した」。シュフーを運営する凸版印刷傘下のワン・コンパス(東京・港)メディアサービス本部の和田織恵氏は狙いを話す。

シュフーは2001年8月、インターネットが広がる時期に登場した老舗サービスだ。好きな店舗のチラシを好きなときに閲覧できるのは当時としては画期的。現在はアクティブユーザーが月1100万人、ページビューも月4億件を超えている。

だが、近年では制作・印刷にコストのかかるチラシを発行しない事業主が増加。独自にSNSを活用するなど販促方法は多様になった。そこでワン・コンパスは18年夏、中小の事業者向けに月5千円で柔軟に情報発信できる契約プランを導入。その表示に最適化させたのが4月のアプリの全面刷新だった。

シュフーのスマホアプリは4月に刷新した

シュフーのスマホアプリは4月に刷新した

デジタルを生かした小売店の販売支援策は広がっている。LINEは位置情報を活用し、決済やポイント戦略を組み合わせたアプリはセブン&アイ・ホールディングスなど小売りの巨人も手掛ける。

そのなかでシュフーは「価格に対する意識の強い消費者が、自分から希望して使ってくれている大きな情報基盤」(和田氏)との強みがある。小売店にとっては、情報をアピールしたい商圏の消費者に対し、正確に無駄なく接触できる利点がある。

シュフーと契約するのは小売店が中心だったが、飲食店や学習塾にも広がっている。自治体や警察署が広報誌を配信したり、出版社が雑誌の一部を試し読み目的で流したりするケースもある。アイデア次第で用途はまだ広がりそうだ。

(藤村広平)

[日経MJ2019年7月3日付]

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