記憶の箱舟 鶴ヶ谷真一著 人間の想像力解き放つ読書

批評
2019/6/29付
情報元
日本経済新聞 朝刊
保存
共有
その他

著者は本書の「あとがき」を、ボルヘスが残した印象的な言葉からはじめている。人間の作り出した道具のなかで最も驚くべきものは書物であった。書物以外のすべての道具はいずれも人間の身体の延長である(手の、視覚の、聴覚の、等々)。しかし、書物だけは「記憶と想像力の延長」であった。読書というきわめて精神的な営みによって、人間は、書物が解放してくれた記憶と想像力を、より豊饒(ほうじょう)にしてきたのである。

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

電子版トップ



[PR]