中国政府の環境車規制とは 未達なら販売台数制限
きょうのことば
▼中国政府の環境車規制 中国では2019年から自動車メーカーに電気自動車(EV)など新エネルギー車を一定比率、生産することを義務付ける「NEV規制」が始まった。各社は中国生産台数(輸入も含む)の一定割合をEVやプラグインハイブリッド車(PHV)などのエコカーにする必要がある。未達の場合は達成した企業から余剰分を「クレジット」として買い取るか、車の販売台数が制限される。これまで中国政府からの多額の補助金を受け、新エネ車の生産体制が整う中国メーカーが有利だ。

中国政府はNEV規制の導入で新エネ市場の成長を加速したい考えだ。18年の中国の新エネ車の販売台数は前年比6割増の約125万台と、世界最大の規模を誇る。これを20年に200万台、25年に700万台にまで引き上げる計画を掲げている。
外資との競争で有利に立つ中国勢だが先行きには不透明感もある。これまで中国政府は中国製バッテリーなどを採用した新エネ車を対象に多額の販売助成金を支給してきたが、競争促進のため20年に打ち切る方針。生産効率などが低いメーカーの淘汰は避けられない見通しだ。