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GWの10連休 特別感なく 旅は近場でゆったり「チル」

ミレニアルスタイル

NIKKEI MJ

史上最長の10連休となった今年の大型連休だが、残念ながらミレニアルズにとって特別なものではなかったようだ。大型連休は予約困難、混雑、料金高騰の三重苦であるうえ、働き方改革で「休みたいときに休めるから、わざわざ連休に何かしようと思わない」(28歳女性)という。

調査会社テスティーが3月27日に20代の男女1200人に実施した調査によると、連休が10日以上と答えたのは45.3%にのぼったが、予定を立て始める時期については「予定を立てない」が28.8%で最も多かった。

では、どんな風に過ごしたのだろう。連休中に「インスタグラム」で目立ったのが「フッ軽(かる)」の文字。例えば女性3人がレストランで笑顔を向ける写真に「#フッ軽 #飲み会」とコメントがついている。「フットワークが軽い」の略で、急な声がけで集まったメンバーで遊ぶ場合などに使うらしい。

旅行先で特に人気があったのは、国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)。都内から車で2時間弱のアクセスの良さもあるが、何といっても丘の上に広がるネモフィラ畑がインスタ映えするのが理由だ。どこまでも続くように見えるブルーの花畑はとても美しい。

国営ひたち海浜公園はネモフィラ畑でインスタ映えを狙う若者でにぎわった

実際に足を運んだ19歳の女性に、何をしたのか聞くと「近くでお昼を食べて、写真撮っただけ」とのこと。ちなみに彼女のネモフィラの投稿に対し、友達から「私も昨日行ったよ」とコメントが。インスタで見た美しい風景を求めて出かけるのは、ミレニアルズの典型的な行動パターンだ。

旅行先では「チル」するのがミレニアルズ流。今更だが、チルとは英語の「chill out」から来た言葉で、ゆるく、のんびり過ごすことを指す。あくせく観光せずに、チルできる場所が人気を集める。

例えば「逗子海岸映画祭」がその典型だ。砂浜で映画を鑑賞する屋外イベントで、今年は4月26日から5月6日に開かれた。事前予約が不要という気軽さに加え、砂浜の上に設置されたメリーゴーラウンドや雑貨などを扱うバザールが異国情緒漂う景観を作り出す。昼間は砂浜でチルして、日が暮れたら映画を見る。

静岡県の東伊豆クロスカントリーコースで催された「RAINBOW DISCO CLUB」はテクノ系のフェスだが、激しさはない。ずらりと並んだハンモックでうたたねするも良し、芝生の上で座りながら音楽を聴くも良し。3日間の通し券で「友達と2人で気が向いたときに会場入りし、ハンモックで2時間くらいお昼寝して、1泊2日をゆるく楽しんだ」と25歳の女性はいう。

先ほどの調査では、今年の大型連休に旅行を予定していた人の宿泊数は1~2泊が53.2%と最多だった。10連休でも気分にあわせてゆるく過ごしたい、ということだろう。「連休明けの2日前からは平日と同じサイクルで動いた」(26歳女性)という声も、極端なことを嫌うミレニアルズらしいなと感じた。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

[日経MJ 2019年5月24日付]

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