2019年6月20日(木)

コスプレ・食… 水辺潤う 新町川水際公園(徳島市)
おもてなし 魅せどころ

コラム(ビジネス)
中国・四国
2019/5/20付
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NIKKEI MJ

徳島市は130以上もの河川が流れる「水都」としての顔を持つ。河川は江戸時代に地域の繁栄を支えた阿波藍の水上物流を担い、川に沿って商業地帯が集積していた。藍の生産減少とともに失われたかつての水辺のにぎわいを取り戻そうと、2000年代に入り市内中央の新町川水際公園を中心に様々なイベントが相次ぎスタート。公園一帯が観光スポットとして再び脚光を浴び始めている。

新町川に沿う「新町川水際公園」は様々なイベント会場として人々が集う(GWに開催された「マチアソビ」)

新町川に沿う「新町川水際公園」は様々なイベント会場として人々が集う(GWに開催された「マチアソビ」)

今年のゴールデンウイーク(GW)後半の4~6日、新町川水際公園はアニメのキャラクターなどにふんしたコスプレのファンであふれかえった。09年に始まり、今回で22回目となったアニメの祭典「マチアソビ」だ。人気声優のライブ公演や対戦型コンピューターゲームのイベント「eスポーツ」の大会なども開催されたほか、関連グッズを売る屋台も並び、3日間で約8万人の観光客を集めた。

大阪に住むフランス人女性のアリエルさん(29)は今回が4回目の参加。「オープンな雰囲気がとても好き」とこのイベントを目当てに友人を誘って徳島を訪れた。毎年春と秋の2回、定期的に開催され、徐々に内容も充実。国内外のアニメファンが注目する恒例イベントに育ってきた。

10年12月からスタートした毎月最終の日曜日に開催される徳島県の特産物を集めた食文化のイベント「とくしまマルシェ」も毎回1万人を超える観光客を集める。ここでしか味わえない食品も出品され、開催を待ちわびる市民も多い。

今月26日は県産フルーツなどを使った人気アイスを一般投票で順位を決める大会を予定。来月は「発酵&辛み」をテーマにした食材を集めるといったリピーターを飽きさせない工夫もにぎわいにつながっている。

新町川と助任川に囲まれた徳島市中心部の中州は上空から見た形状から「ひょうたん島」と呼ばれる。新町川水際公園を発着場として、中州を約30分かけて1周する周遊船「ひょうたん島クルーズ」は1992年の運航開始から人気だ

通常は夕方までだが阿波おどりや「LEDアートフェスティバル」などのイベント時には夜間も特別に運航。年間の乗船客数は6万人を超えるほか、インバウンド(訪日観光客)の利用も2割に迫るという。

このほかジャズを楽しむイベントや屋形船を使った演奏会も定期的に開催。徳島市では浄化や整備を通じて、河川の新たな魅力を発信する取り組みに力を入れており、徳島を訪れる観光客には欠かせない場所として知名度が高まりそうだ。

(徳島支局長 長谷川岳志)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2019年5月20日付]

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