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GWの動画配信2割伸びる 客層に違い、3社が作品競う

読み解き 今コレ!アプリ フラー最高マーケティング責任者、杉山信弘氏

NIKKEI MJ

今年のゴールデンウイーク(GW)は10連休の人も多かっただろう。渋滞や高いホテル代を避け、動画配信アプリを活用してお気に入りのドラマや映画を見て過ごした人が増えたようだ。

アマゾンは幅広い年齢層に対応する

フラー(千葉県柏市)のアプリ分析ツール「AppApe(アップエイプ)」で、アマゾン・ドット・コムの「プライム・ビデオ」とネットフリックス、フールーの3サービスの1日当たりの利用者数(DAU)を調べてみた。4月27日~5月6日のGW期間中は4月平均と比較しいずれも20%ほど増えていた。GWに合わせ展開したタイトルや販促手法には、各社の特徴が色濃く出ていた。

アマゾンは「踊る大捜査線」シリーズでスピンオフを含めた全6作品を配信。元号が令和に変わったことを受け「昭和・平成の名作映画200選」も展開し、邦画をメインに作品を増やした。幅広い会員層に向けて多様なコンテンツを提供した。

ネットフリックスは「がんばらないウィーク」と名付け、番組制作力を生かした独自タイトルに力を注いだ。「リラックマとカオルさん」などゆっくり楽しめるコンテンツを用意。水曜日のカンパネラのコムアイさんを起用しGW用のテレビCMも流した。

強みの海外ドラマを配信したのはフールー。オリジナルの「ザ・パス」を公開し、人気シリーズ「クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪」の新シーズンも配信した。日本の運営会社の親会社である日本テレビで作品を紹介する番組も放送。地上波テレビ番組と積極的に連動し、強みを生かした。

3つのサービスは利用者の年齢層が異なる。アマゾンは20代男性が中心で40~50代男性まで幅広い。ネットフリックスは20代の男性に加え女性も多く若い世代に強い。目新しい独自作品で、交流サイト(SNS)を通じて視聴者を掘り起こせる。フールーは30~40代の女性が目立つのが特徴だ。時間に余裕があり、長期シリーズが多い海外ドラマをしっかりと見てくれる。

今年に入り動画配信業界には激震が走っている。ウォルト・ディズニーが21世紀フォックスを買収し、今年後半から独自サービス「ディズニー・プラス」を始める。「トイ・ストーリー4」や「アナと雪の女王」の続編、「スター・ウォーズ」シリーズなどに、21世紀フォックスの「X-MEN」「デッドプール」などが合流しそうだ。フールーの運営権も手に入れた。

アップルは今秋に「アップルTV+(プラス)」という動画配信サービスを始める。スティーブン・スピルバーグ氏など著名な製作陣と限定コンテンツを用意する構えだ。

3強が引っ張ってきた動画配信サービス。強力なプレーヤーの参戦により今後どのような展開になるのか。引き続きウオッチしたい。

[日経MJ 2019年5月15日付]

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