春秋

2019/3/27付
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大相撲の力士、貴景勝はしこ名を上杉謙信の後継者、景勝から取った。ちなみに本名の佐藤貴信は、織田信長から1字をもらっているらしい。乱世を生きた2人にあやかった22歳の若武者はきょう、大関昇進を伝える使者を迎える。口上では、どんな四字熟語が出るか。

▼相撲を始めた小学3年で体重は30キロ。もっと増やすため、稽古後、特大ハンバーグや牛丼を父親の前でいくつも食べさせられた。おかげで小6の時は90キロになったと聞く。「道路沿いの飲食店の看板を見るのがイヤだった」と振り返る。親だって心では泣いていたはずだが、おかげで低い身長を補う重い体ができあがった。

▼貴景勝のような押し相撲の力士には波があるとされる。一気に相手を土俵の外に運べる一方で、引かれたり、いなされたりすると警戒心が芽ばえ、出足が鈍りがちになるようだ。速さと闘争心が前面に出れば、新大関での賜杯も見えてくる。実際に抱いた力士は平成では白鵬、栃東の2人、その前は昭和44年の清国という。

▼次の場所の千秋楽は5月26日。あれっ、この日はロシア疑惑を逃げ切った感のトランプ米大統領が来日予定だ。「大相撲観戦を検討」なんて報じられていた。貴景勝のぶちかましを目の当たりにし「自分もこのスタイルで」などとツイッターに投稿したりするのか。他の関取の奮起も促したい。むろん、土俵の充実のため。

訂正> 27日付「春秋」で「ぶちまかし」とあったのは「ぶちかまし」の誤りでした。(2019/3/27 15:41)

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