墨のかがやき(2) 仙厓「指月布袋画賛」
学習院大学教授 島尾新

美の十選
2019/2/14付
情報元
日本経済新聞 朝刊
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子供を連れているのは、袋を持った布袋さん。いまは七福神のひとりだが、もとは唐の時代の禅僧である。書かれた文字は、古い童歌の一節で「お月さまいくつ十三七つ」。布袋が指さす先には月がある。それを見上げ、万歳をして喜ぶ子供。簡単な絵だけれど、楽しげな雰囲気がよくわかる。目は単なる墨の点なのに、布袋では丸い鼻や口鬚(ひげ)とともにその優しさを、子供では丸い口と併せてはしゃいだ感じを出している。一筆で、こ…

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