黄信号の中国経済(上) 投資バブル後の調整 不可避
津上俊哉 日本国際問題研究所客員研究員
[有料会員限定]
ポイント
○地方政府のインフラ投資劣化に強い危惧
○国有利権にメスを入れる本気うかがえず
○資源配分の権限、党・政府から市場に移せ
○地方政府のインフラ投資劣化に強い危惧
○国有利権にメスを入れる本気うかがえず
○資源配分の権限、党・政府から市場に移せ
最近「中国経済の減速」がよく話題となる。一見、米中貿易戦争が理由にみえるが、それは中国経済が直面する「三重苦」の一つでしかない。
◇ ◇
最も深刻な問題は、投資バブル後に経済が遭遇するバランスシート調整が始まったことだ。2008年のリーマン・ショック直後の「4兆元投資」を...

経済学などを専門とする学者や有識者が内外の論文やデータを紹介しながら、学術的な視点から経済の動きをわかりやすく解説します。