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春秋

8月にフランス旅行に出かけたら、お目当てのレストランもブティックも軒並み休業中でがっかり――という経験を持つ人は少なくないだろう。それに日曜となると、スーパーだってほとんどシャッターを下ろす。ニッポンの観光客など大いに困惑することになるのだ。

▼ところ変わって、わが方のサービス業は利用者にとって天国である。コンビニだけでなく外食も量販店も年中無休は当たり前、24時間営業もずいぶん広がった。かつて月曜や火曜が定休日だったデパートは旧大規模小売店舗法が撤廃されて以来、いつも店を開けている。インバウンドの波がその傾向に拍車をかけていよう。

▼無休天国は、しかしそこで働く人々の奮闘努力のたまものだ。回転ずしチェーンの最大手スシローが、きょうから全国の約500店で一斉に2連休を取るという。この世界では思い切った休み方のようだが、従業員の士気を高めるためにもこういう見直しがあっていい。そういえば最近では、年末年始の休業も増えている。

▼振り返ればすこし昔まで、世の中はもっと不便だった。デパートは夕方6時に「蛍の光」を流し、コンビニも午後11時に店を閉めた。その時代に戻るわけにはいかぬにせよ、このままでいいのか……。そう思いつつ、海外旅行先でもつい日本的サービスを欲するのである。いちばん難しいのは意識を変えることなのだろう。

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