2019年4月20日(土)

「美容系男子」増殖中 SNS映え「美しさ」求める
ミレニアルスタイル

コラム(ビジネス)
2019/1/25付
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NIKKEI MJ

容姿に自信が無くて、気になる女性にアプローチできない。そんな20代男性がある日、仲間(男性)に助けを求める。仲間たちは自前のビューラー(まつげカール器)やコンシーラー(シミなどを隠す化粧品)を駆使して、爽やかな容姿に変身させた。

自分の写真をSNSなどに投稿する機会が増え、今どきの男子は「見られる」意識が強い

自分の写真をSNSなどに投稿する機会が増え、今どきの男子は「見られる」意識が強い

ネットフリックスなどで放送中の番組「あいのり」のワンシーンだ。独身男女が旅行しながら繰り広げる恋愛模様を追う内容だが、男性メンバーたちは日ごろから美容グッズを持ち歩いている。

これは何もメディアの中の話ではない。つい最近も「忘年会で男性から『乾燥で目尻がひび割れちゃったんだけどどうしよう』と相談され、アイクリームを薦めてあげた」と20代前半の女性から聞いた。

「すごく化粧ノリがいいね。どこのファンデーション使っているの?」。大学のゼミでたまたま隣に座った男子から、こんな風に話しかけられてメーク談議に花を咲かせたという話も聞く。

同居中のカップルや夫婦が、化粧水などのスキンケア製品を共同で使うケースも多い。「美容系男子」とも呼ばれる美意識の高い男性が、じわじわと増殖しているのだ。

男性向け化粧品製造のバルクオム(東京・渋谷)が昨年9月、10~30代の男女300人を対象にしたアンケートによると、今後「メークをすると思う(したいと思う)」「するかは分からないが興味はある」と答えた男性は35.3%だった。特に若年層の関心が高く、10代は45.9%、20代は41.2%にのぼる。

最大の理由はSNS(交流サイト)の流行だ。自分の写真をインスタグラムなどに投稿する機会が増え、ミレニアルズは「見られる」意識が強い。目を大きくしたり、シミを飛ばして美肌にしたりする機能を持つ自撮りアプリ「SNOW」などを使う男性も多い。

なかには「このアプリじゃなきゃ撮影しない」と、強いこだわりを持つ人もいる。写真の中の美しい自分に見慣れるうち、実際の自分も整えたくなるのは当然だと思う。

ジム通いする男性が増えているのも同じ文脈で説明できる。筋骨隆々に「男らしく」なりたいというより、引き締まった身体を手にいれたいと考えている。そして、美しい自分を発信したい。

知人の20代男性が通うスポーツジムでは、トレーニング後の肉体を鏡に映して写真を撮る男性が増えてトイレに列ができるため、「撮影コーナー」を設けたらしい。カップルには「ジムデート」も定番だが、鍛えた体で「写真映えするイケてる2人でいたい」という気持ちが根底にある。

先のアンケートで、どんな時にメークしたいかについて「デート」と答える男性が56.6%と最も高く、「面接」「記念日など特別な日に写真を撮るとき」などが続いた。魅力的な容姿で好感を持たれたいという気持ちは、女性と変わらない。

勉強や仕事、恋愛、そしてメークについても、男女の区別なくオープンに話せる。ミレニアルズが生きるのは、そんなジェンダーフリーの世界なのである。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

[日経MJ 2019年1月25日付]

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