2019年7月19日(金)

ココカラファイン、アプリで地域密着 地元の声、店舗作りに反映
戦略ネットBiz

コラム(ビジネス)
2018/12/12付
保存
共有
印刷
その他

NIKKEI MJ

ドラッグストア大手のココカラファインが、遊び心をくすぐる工夫で公式アプリの利用者数を伸ばしている。2018年度内のダウンロード数は100万件に達する見通し。買い物でポイントがたまるほか、来店やアンケートの回答でもポイントが当たるくじを引ける。アンケート結果は各店の品ぞろえや接客の改善に役立て、より地域に密着した運営を目指す。

ココカラファインの公式アプリから、月間1万件の消費者コメントが寄せられる

ココカラファインの公式アプリから、月間1万件の消費者コメントが寄せられる

「柔軟剤を増やしてほしい」「気持ちの良い接客だった」「違う店を利用したい」――。ココカラファインは17年末から、スマートフォン(スマホ)用アプリに店舗を評価してもらう機能を加えた。来店直後の利用者から率直な感想や意見が月間1万件以上届く。大半が在庫確認などの問い合わせになる相談用窓口では聞けなかった生の声だ。

店で買い物をすると、その日のうちにアプリにアンケートが届く。最大4つの星の数で総合的に店舗を評価した上で、コメントも自由に打ち込める。回答後はスクラッチに挑戦できる。会計時に割り引きになるポイントと交換する「ファイン」が当たる仕組みだ。

森俊一上席執行役員は「本社では20人体制で相談を受け付けているが、9割は『どうしても知りたい』『言いたい』という問い合わせ。本社まで届かない感想を簡単に知る方法はないかと始めた」と話す。結果、褒め言葉や改善すべき点を挙げる声が集まり、店舗ごとの課題が見えやすくなった。全1300店超から来る意見を各店や周辺店舗へ反映し、運営に活用する。

公式アプリは16年に導入した。17年には通販サイトとIDを統合し、10月末時点のダウンロード数は約80万件。当初は19年3月末時点で70万件を想定しており、予想を上回るペースで増えているという。利用頻度の高い店を「マイ店舗」として登録すれば特売情報や在庫の確認をしたり、来店するだけでスクラッチをできたりする機能もある。運試しとして楽しむ利用者も多いようだ。

ココカラファインが別に提供するスマホ用のお薬手帳アプリとも連携している。お薬手帳アプリでは服用した薬の記録のほか、処方箋の事前送信機能を搭載。来店前に写真に撮り、約300店ある同社の調剤薬局やドラッグストアとの併設店から指定して送ると、待ち時間なく薬を受け取れる。公式アプリでは通常と同じく100円で1ポイントがたまる。

同社は13年にプリペイド機能付きのポイントカード「ココカラクラブカード」を発行し、年間1回以上利用する稼働会員を712万人抱える。物販の売り上げのうち75%がポイント会員で、「ほぼ会員制のドラッグストアになったと言える」(森上席執行役員)。ポイントカードを持つ消費者がアプリも利用すると来店回数が平均で2割増えるため、ココカラファインはアプリのさらなる普及を狙う。

消費者の利便性を高め、「ロイヤルカスタマー」を育成して囲い込むことで競合のドラッグストアとの差異化を図る。販促部の為田均部長は「今後アプリでは決済機能を設けるなど改善を進め、地域ごと特色のある店舗運営にもつなげる」と話す。

(池下祐磨)

[日経MJ2018年12月12日付]

「日経MJ」をお手元のデバイスで!

 日経MJではヒット商品の「売れる」理由を徹底リサーチ。売り場戦略から買い手の最新動向まで、独自に取材。「日経MJビューアー」を使えば、全てのデバイスで閲覧できるようになります。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。