「スラック」でみる日米の働き方の違い 帰宅後も返信、働き過ぎ!?
読み解き 今コレ!アプリ フラー最高マーケティング責任者、杉山信弘

2018/12/8 6:30
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NIKKEI MJ

スマートフォン(スマホ)の普及に伴って、働き方も変わろうとしている。従来は会社でパソコンを使わないと進まなかった仕事が、スマホを活用することで時間や場所に縛られずにできるようになりつつある。

「スラック」は日本語にも対応したことで、日本での利用者を増やしている

「スラック」は日本語にも対応したことで、日本での利用者を増やしている

「スラック」などチャットツールの登場により、件名などが必要なメールよりも短文でのコミュニケーションが増え、スマホでの仕事はさらに容易になっている。ただ、国によってその働き方には大きな違いがあるようだ。

筆者が所属するフラーが手がけるアプリ分析プラットフォーム「AppApe(アップエイプ)」で算出したアプリ利用データによると、日本と米国のスラックの利用時間には大きな違いがあることがわかった。

2018年10月の曜日・時間別平均起動率を比較すると、日本と米国ともに休日よりも平日の方が全ての時間帯で起動率が高かった。スラックは国を問わず平日に働くビジネスパーソンが使っており、週末もメッセージを確認するユーザーは少ないようだ。

平日のデータを深掘りすると、日米ともに午前8時ごろからの起動が増えている。

米国は午後3時以降の起動率が下がり続けており、午後3時台で連絡などの業務がひと段落するビジネスパーソンが多いことが読み取れる。一方で日本では稼働率が夜間の午後10時台まで昼間とあまり変わらない水準だった。夜遅くまでメッセージをやり取りするビジネスパーソンの姿が目に浮かぶ。

日本では午後12時台と午後5時台に起動率がひときわ高くなっている。ランチタイムに一斉にメッセージを返したり、帰宅直前にメッセージの確認ややりとりをするビジネスパーソンも多いようだ。

スラックなどチャットツールによる社用メッセージの確認や返信は、オフィス内での打ち合わせとなんら変わらないといえる。

帰宅しても仕事をしていたという"サービス残業"を防ぐためにも、「帰宅後はアプリを起動しない」や、少なくとも「帰宅後の返信は強要しない」などの制度づくりや、社風の醸成が求められそうだ。

[日経MJ2018年12月5日付]

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