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ラグビーの価値観、ビジネスに生かす 東京でフォーラム

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2018/11/20付
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W杯日本大会を来年に控え、日本代表の強化も進む(3日のニュージーランド戦)

W杯日本大会を来年に控え、日本代表の強化も進む(3日のニュージーランド戦)

2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を来年に控え、ラグビーとビジネスをテーマにしたフォーラムが10月31日、東京都内で開かれた。主催はW杯組織委員会と日本ラグビー協会、共催は日本経済団体連合会と日本経済新聞社。「世界で3番目に大きいスポーツイベント」ともいわれるラグビーW杯が日本で開かれる意義は何か。ラグビーとビジネスの関係性とは? 楕円球に深い縁を持つ経営者らが語り合った。

パネリスト(左から)
▽ジョン・カーワン(元ラグビー日本代表ヘッドコーチ)
▽玉塚元一(デジタルハーツホールディングス社長)
▽上原明(大正製薬会長)
▽進藤孝生(新日鉄住金社長)
▽高橋広行(JTB社長)
 司会は水原恵理・テレビ東京アナウンサー

■カーワン氏 一枚岩で課題克服

水原 ラグビーの魅力とは何ですか。

ジョン・カーワン氏

ジョン・カーワン氏

カーワン ラグビーが面白いのは、全てのポジションに個性があるところ。(トライを取ることが多い)ウイングが一番見た目がいいが、(最前列でスクラムを組む)プロップという大きくて強い人も必要。得点をするにもプロップの人の力が重要になる。

ラグビーで一番大事なのはファミリーであること。一枚岩で戦えないチームは勝てない。個性ある人たちがコミュニケーションを取り、課題を乗り越える。個性をまとめるところがラグビーとビジネスの共通点だ。

玉塚 私は慶大でラグビーをやった。受験を突破した選手しかチームに加われない中で、明治、早稲田を倒そうとしていた。夏に山中湖(山梨県)で3週間の猛練習をして何度も気を失いかけたが、グラウンドに最後まで立っていた人間が試合に出て大学選手権の決勝まで行った。ラグビーで一番学んだことは、努力すれば巨象を倒せると実体験できたことだ。

「花となるより根となろう」と慶応ではいう。ビジネスでも社長一人でできることは限界がある。目標を立て、全員が緻密にトレーニングし、それぞれが自分のミッションを達成すると、仲間との信頼が生まれて強いチームができる。

■上原氏 地道さは報われる

水原 大正製薬はスポンサーとして日本代表を支えてこられた。ラグビーの魅力は何ですか。

上原明氏

上原明氏

上原 私の中学、高校(成蹊学園)は冬はラグビーかマラソンをやっていた。大学(慶大)では同好会でラグビーをやった。ポジションは一貫して1番(左プロップ)。非常に地道なポジションでなかなかボールを触れず、大学2、3年でようやくボールに追いついて触れた喜びは大きかった。

そういう地味な仕事をしていたが、ルーズ(密集)に突っ込んでヒールアウト(足でボールを味方に送る)をするという役割を果たすと、仲間同士ではトライした人より評価された。真面目にやれば報われると学んだ。

ラグビーは主審が1人しかいない。自分のプレーは自分だけが知っている。違反をするか、プライドを持って自分をコントロールするのかも学んだ。自分の得た財産だ。

■進藤氏 団体の規律を育む

水原 進藤さんは一橋大ラグビー部OB会長も務めておられます。

進藤孝生氏

進藤孝生氏

進藤 私がラグビーを始めたのは秋田高時代。きっかけは慶大の先生だった池田潔さんの「自由と規律」という本だった。

英国は自由の前に規律を教える。上流階級の子弟が行くパブリックスクールではスポーツ、特にラグビーのような団体競技を課す。オックスブリッジ(オックスフォード大、ケンブリッジ大)では自由を謳歌できるが、その前のパブリックスクールでは規律を教える。これはすごいと思ってラグビーを始めた。

ラグビーにはいろんなことわざがある。一番好きなのは「Honor is equal」(名誉は平等)。トライした人だけでなく、パスした人、重圧に耐えた人、タックルで敵を倒した人が受けるオナーは平等ということ。フェアプレー精神にも通じる。

■高橋氏 南ア戦のノーサイドに感動

高橋広行氏

高橋広行氏

高橋 我々が公式の旅行業者として参加したきっかけは前回のW杯。日本が南アフリカに勝った瞬間、英国人はもとより南アのファンまで「コングラッチュレーション、ジャパン」と称賛してくれた。ラグビーのノーサイドの精神を目の当たりにし、この感動を日本の皆さんと共有したいと意を強くした。

水原 私もその会場にいたが南ア、イングランドの人が大好きになった。

カーワン 南アのファンには悲しい瞬間だったはずだが、みんなで日本の勝利を喜んだ。試合後は互いに乾杯してビールをかわす。ラグビーにはそういう価値観がある。

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