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御手洗冨士夫氏「ラグビーW杯、多様性知る機会に」
W杯組織委員会会長

2018/11/20付
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2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を来年に控え、ラグビーとビジネスをテーマにしたフォーラムが10月31日、東京都内で開かれた。主催はW杯組織委員会と日本ラグビー協会、共催は日本経済団体連合会と日本経済新聞社。W杯組織委員会の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)がW杯の意義などについて講演した。

御手洗冨士夫氏

御手洗冨士夫氏

これまで対戦カードや1次リーグの組み合わせ抽選会、キャンプ地の選定などの準備を進めてきた。会場も岩手県釜石市、埼玉県熊谷市、大阪府東大阪市などラグビー用のスタジアムが次々に整備されている。

10月に八十数年の伝統を持つニュージーランドとオーストラリアの対抗戦、ブレディスローカップが横浜で開かれた。観客は4万6000人。国内のラグビーの試合で(2004年の実数発表以降)最高の入場者数となった。ラグビーへの関心が盛り上がってきている。W杯のチケットも予想以上に売れているし、ボランティアも予想をはるかに上回る3万8000人の応募があった。

W杯は経済効果も大いに期待される。12の開催都市、52の公認キャンプ地は北海道から九州まで全国にわたり、44日という長丁場で大会が行われる。欧州、オセアニアなどから四十数万人の観客が来ると予測されているから全国、各地域の経済効果はすごく大きい。

しかし、それだけではない。全国の人たちが、多くの外国人の選手や観光客らと触れ合う機会ができる。違った人たちの考え方、ダイバーシティーというものを実感する大きな機会だ。

その価値を憲章の中ではっきりと明らかにしているスポーツは、ラグビー以外にあまりないと思う。リスペクト(尊重)、インテグリティー(品位)、ソリダリティー(結束)、パッション(情熱)、ディシプリン(規律)といった人間力を涵養(かんよう)する普遍的な価値を定めている。

W杯日本大会決勝の会場である日産スタジアムで行われたニュージーランド対オーストラリアの試合中、ウエーブを楽しむ観客(横浜市)

W杯日本大会決勝の会場である日産スタジアムで行われたニュージーランド対オーストラリアの試合中、ウエーブを楽しむ観客(横浜市)

ワンフォーオール・オールフォーワン(1人はみんなのために、みんなは1人のために)という言葉もある。試合が終わればノーサイドで敵味方なく仲良くする。こういう理念は人間教育にも通じる。我が社を含め、色々な企業がラグビーチームを持つのはそういうものがあるからだと思う。

元フランス代表のキャプテン、ジャン・ピエール・リーブさんが名言を残している。「ラグビーは子どもをいち早く大人にし、大人にいつまでも子どもの魂を抱かせる」。今の世の中ではそういう人がリーダーとして求められている。そういう意味で、W杯が日本で開催されることに大きな希望を持っている。

伝統国から初めて外に出て、アジアで開かれる大会でもある。この絶好のチャンスを生かし、ラグビーの精神を子どもたちに理解してもらい、人間力の涵養に役立てたい。そのきっかけになる大会になってほしい。

W杯に続いて2020年には東京五輪・パラリンピック、21年には関西でワールドマスターズゲームズがある。この3年はスポーツ界の絶好のチャンス。実り多い3年間の1番バッターとしてもぜひ成功させたい。

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