流砂 黒井千次著 老境の淡い他者との関わり

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2018/11/17 6:00
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日本経済新聞 朝刊
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老いた父親は戦時中に思想犯問題を扱う「思想検事」であり、長大な報告書を書いたことがあった。息子は父親の入院中にそれを見つけて読み始める。

報告書のタイトルは「思想犯の保護を巡って」。治安維持法違反者を対象とした「思想犯保護観察法」についての研究報告で、(秘)扱いで「禁転載」。発行は昭和12年3月。文部省がイデオロギー教育の書『国体の本義』を発行して各学校に配布する2カ月前、日中戦争勃発の4カ月前…

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