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やはり海賊版は放置できない

漫画やアニメの海賊版サイト対策を議論してきた政府の有識者検討会議が強制的なブロッキング(接続遮断)をめぐって意見がまとまらず、無期延期になった。異例の展開ではあるが、これが海賊版で稼ごうとたくらむ人や集団を利することになってはならない。

関係者の間で合意の取れた方策から速やかに実行に移し、漫画家や出版社の権利を守りたい。

ネット上の海賊版は昔からあるが、漫画については昨年秋以降、月間の延べ閲覧回数が1億回を上回る「漫画村」のような巨大サイトが現れ、正規のビジネスへの悪影響も顕在化した。

そこで政府の知的財産戦略本部は今年4月、特に悪質な3つのサイトへの接続を通信会社が遮断しても違法ではないと表明し、ブロッキングの早期の法制化にむけて検討会議を立ちあげた。

ところが、会議では法律家や通信事業者を中心に「ブロッキングは憲法の保障する通信の秘密を侵す恐れが強い」と異論が噴出した。政府の一角である総務省の代表が慎重論を唱える一幕もあり、知財本部が事を急ぎすぎた感は否めない。ブロッキングの是非については事態の推移を見つつ、継続検討とするのが妥当ではないか。

とはいえ、海賊版は放置できない。対立ばかりが強調された今回の会議だが、実際は多くの点で合意形成もできた。

例えば、利用者の同意を得た上で特定サイトへの接続を止めるフィルタリングや、違法サイトへの広告出稿の抑制について反対の声はほとんどなかった。政府と関係業界が知恵を出し合い、実効性ある措置を早く導入してほしい。

そのほか著作権についての啓発活動や海賊版を取り締まる国際的な協力体制づくりも重要だ。

現状は「漫画村」が接続不能になり、海賊版被害はやや沈静している。だが、日本語で読める違法漫画サイトは今でも100以上存在する。他人の創作活動にただ乗りする海賊版には引き続き厳しく対処する必要がある。

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