2019年9月18日(水)

スペシャル

フォローする

被災地、ラグビーで盛り上げ 福島弦さん
W杯開催の釜石でイベント

2018/10/18付
保存
共有
印刷
その他

「いいイベントだった」。スポーツ関係者が口々に褒める催しが8月にあった。東日本大震災で被災した岩手県釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落とし。地元のラグビーチームの試合、平原綾香さんのライブ、高校生が思いを伝える場もあった。華やかさと温かみの調和した場を、実行委員会の事務局長として取り仕切った。

釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としを取り仕切った福島弦さん

釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としを取り仕切った福島弦さん

肩書は2019年ラグビーワールドカップ(W杯)組織委の秘書室部長。開催都市の一つで奮闘したのは地元の人々の激情に動かされたからだ。

W杯のチケット販売で「一生に一度」の言葉を使ったところ、釜石の関係者から電話があった。「被災地で生きる、死ぬは繊細な問題。ふざけるな」。すぐに現地へ飛んだ。復興の遅れにいら立つ人に出会い、W杯に希望を託す人らと語り合う。「W杯でハレの日をつくって盛り上げる効果は大きい」との思いを新たにした。

小規模な式典を計画していた市を「スタジアムの将来を左右するイベント。花火を打ち上げよう」と説得。企業の関係者ら約50人を巻き込み、一大プロジェクトに変えた。費用は倍増したが、入場券の完売で赤字はなし。メディアの露出効果は20億円を超えた。何より「釜石に明るいメッセージを発信できた」と喜ぶ。

高校時代にラグビーに没頭し、卒業式で全校生徒に宣言した。「ラグビーはいいスポーツ。もっとお金が入るようにします」。東大を出てコンサルティング会社に入ったのも、その準備だった。W杯の開催決定後に退社、組織委へ。14年前の「公約」を果たす時がもうすぐやって来る。

=ふくしま・げん、31歳

(谷口誠)

スペシャルをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

電子版トップスポーツトップ

スペシャル 一覧

フォローする
フィジーにある母の故郷で、親族らに囲まれるラグビー日本代表主将のリーチ(中央)=中尾悠希撮影


 「WELCOME HOME」。風に揺れる垂れ幕に触れ、ラグビー日本代表のリーチ・マイケル主将がほほ笑む。8月中旬、リーチはフィジーにある母の故郷を訪問。9月20日開幕のワールドカップ(W杯)日本大会 …続き (8/29)

実行委員長の杉本氏(左)は記者会見で下鴨神社や平尾さんへの思いを語った。右は坂田・関西ラグビー協会会長(8月7日、京都市)

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開幕(9月20日)まで1カ月あまり。盛り上げに一役買おうと、関西のラグビー関係者が大会最終日の11月2日、世界遺産の下鴨神社(京都市)で決勝のパブリックビュー …続き (8/17)

思いも寄らぬ策を講じる鬼才・ブラウンコーチ

 「私の右腕」。ラグビー日本代表ヘッドコーチ(HC)のジェイミー・ジョセフが絶大な信を置く人物がいる。攻撃担当コーチのトニー・ブラウン。「三国志」の劉備と軍師・諸葛亮孔明のように息の合ったコンビである …続き (8/8)

ハイライト・スポーツ

[PR]

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。