2019年7月16日(火)

透ける世界の食卓事情 レシピ、海外に商機あり
読み解き 今コレ!アプリ フラー最高マーケティング責任者、杉山信弘

コラム(ビジネス)
2018/10/10付
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NIKKEI MJ

スマートフォン(スマホ)の普及に伴って、スマホアプリが生活者の動きを明確に反映するようになった。筆者が所属するフラーが手がけるスマホアプリ分析プラットフォーム「AppApe(アップエイプ)」のカテゴリー別月間利用者数(MAU)ランキングによると、グーグルプレイの「フード&ドリンク」カテゴリーで日韓米で人気のアプリが全く異なることがわかった。アプリから各国の食事情も見えてくる。

各国の上位20位内に入ったアプリを機能で大別すると飲食店口コミ、飲食店ブランド、レシピ、ミールキット、デリバリーの5種類となる。日本のランキングでは、上位20位内のMAUシェアで、飲食店ブランドが全体の54%、レシピが36%だった。一方で、デリバリーアプリは1.2%にとどまる。アプリで出前の品を探すという習慣が浸透していないと言える。

アプリ別ランキングでは首位に「マクドナルド」、3位に「すかいらーく」が入り、2位は料理レシピのクックパッドだった。上位10位以内には「クラシル」と「デリッシュキッチン」の料理動画アプリも入った。レシピアプリの人気から、自炊を手軽に楽しみたい日本人消費者の傾向が見える。

「ペダル」と呼ばれる出前文化が浸透している韓国では、デリバリーが75%を占めた。「配達の民族」というデリバリーアプリのMAUは760万を獲得しており、同カテゴリーの2位以下を2倍以上引き離している。

「配達の民族」運営のウーワ・ブラザーズは独自の人工知能(AI)プロジェクト発足など、韓国のフードテックをリードしている。一方で、飲食店ブランドのアプリは浸透していない。

「デリッシュキッチン」は食材を切る大きさなども動画と文字でわかりやすく表現する

「デリッシュキッチン」は食材を切る大きさなども動画と文字でわかりやすく表現する

米国では飲食店ブランドが70%、デリバリーは26%だった。「ウーバーイーツ」が同カテゴリーのアプリ別2位に位置するが、MAUはトップのマクドナルドの半分にも満たない。

米国では「スターバックス」のほか、「ドミノピザ」や「ウェンディーズ」などの飲食店ブランドが上位を占めている。ファストフード関係のアプリが上位に入っていることから、米国の食卓事情が垣間見える。

韓国と米国のランキングでは、レシピやミールキットなど「自炊」に関するアプリが少ない。韓国では自炊関連のアプリが数多く配信されてはいるが、MAUベースではデリバリーに完全に押されている。

世界的な健康志向の高まりをとらえて、海外でも自宅などで健康に配慮した食事を楽しみたい消費者は増える見通し。日本のレシピアプリにとって、海外市場を開拓できる商機がありそうだ。

[日経MJ2018年10月10日付]

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