2018年10月16日(火)

学童保育をもっと増やそう

社説
2018/10/8付
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女性の就労を支えるうえで大切なのが、未就学児の保育サービスだ。ただ、それだけではなお足りない。小学生になった子どもが、放課後の時間を安心して過ごせる場が必要だ。

その役割を果たしているのが、放課後児童クラブ(学童保育)だ。政府は2019年度からの5年間で定員を30万人分増やす新しいプランを公表した。

14年に制定した現行のプランでは、18年度末までに122万人分の整備を目指してきた。数は着実に増えているものの、空きを待っている待機児童は17年5月時点で約1万7千人もいる。

子どもが小学校に上がったとたん安心できる預け先がなくなり、仕事に支障がでることを「小1の壁」という。女性の活躍を阻む大きな要因のひとつだ。新プランはさらに女性の就業率が上がることを見込んで立てたという。壁を低くし、なくしていくためにも、着実に実行してほしい。

そのためのカギを握るのは、小学校の施設の活用だ。空いている教室を活用すれば、整備は早くできる。子どもにとっても放課後、校外に移動しなくてすみ、安全も確保しやすい。

学校内では、すべての家庭の子どもを対象にした遊びや学習を支える取り組みもある。

この活動と、学童保育をうまく組み合わせれば、放課後はより豊かになる。教育と福祉の垣根を徹底して低くしてほしい。

学童保育は保育所などに比べると基準が緩やかで、運営内容はきわめて多様だ。公立が多いが、運営主体は自治体、社会福祉法人、保護者の会、株式会社など多岐にわたる。塾や習い事の要素を加えた取り組みもある。

どこが運営していても、子どもの健やかな成長を支える生活の場であることには変わりはない。職員の研修などを通じ、質を向上させていくことが欠かせない。運営内容の情報公開や、第三者評価などを通じ、さまざまな目を入れることも大切だ。

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