2018年10月22日(月)

数合わせでは野党は勝てない

社説
2018/10/4付
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内閣改造・与党役員人事が終わり、安倍政権は来年の統一地方選や参院選へと動き出した。野党はどうだろうか。1年前の衆院選の際にばらばらになったままで、安倍晋三首相に批判的な有権者の期待は、むしろ自民党の石破茂元幹事長らに向いている。

野党内では「なぜアンチ安倍の受け皿になれないのか」という議論がよくされる。こうした姿勢がそもそも間違いだ。自民党ではポスト安倍へのうごめきが始まっている。「アベ政治を許さない」の一点張りでは、いずれ肩すかしをくらうかもしれない。

9月末にあった立憲民主党の初の党大会は、多くの市民団体を招き、党派色を薄めて開かれた。与党から「何でも反対党」と言われていることを意識してか、「政府提出法案の8割に賛成した」「質問に占めたモリカケ問題の比率は1割」などと、物わかりのよさを強調する発言が続いた。

では、政府との対話によって合意を探るという国民民主党との違いはどこにあるのか。同じならば再合流すればよいような気がするが、枝野幸男代表は「政党同士で一緒になるつもりはない」と繰り返す。そうこうしている間に、立憲民主党の支持率は結党時のほぼ半分になった。

自分たちがどこに行こうとしているのかを明示できないから、そうなるのだ。与党のベクトルと自分たちのベクトルが誰の目にも明らかならば、政策ごとに反対、交渉次第、賛成の仕分けがすぐできるはずだ。

同じことは国民民主党にもいえる。対話路線というと聞こえがよいが、「どれだけの成果を引き出したから、この法案の成立に協力したのか」の因果関係の説明は必ずしも十分でなかった。

最悪なのは、両党が目指す政策の旗をきちんと立てないまま「参院選が迫ってきたから」という理由で共闘することだ。数合わせでは、国民の理解は得られない。それこそが民主党政権の最大の教訓のはずだ。

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