江戸の芝居小屋(3) 鳥居清忠「浮絵劇場図」
国立劇場主席芸能調査役 石橋健一郎

2018/10/2 15:59
情報元
日本経済新聞 朝刊
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草創期の歌舞伎では、舞台と桟敷席のみ屋根があり、桟敷に囲まれた一般席は青天井だった。そうした舞台、桟敷、それに一般席のすべてを大きな建物の中にすっぽりと納めてしまう「全蓋式(ぜんがいしき)」の芝居小屋が生まれたのは、1720年代である。

図は、それから20年ほど後に描かれた浮絵形式の場内図。墨に膠(にかわ)を加えて漆のような光沢を出し、細かな手彩色を施した「漆絵」の名品である。

葡萄棚(ぶどうだ…

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