ふるさと納税は原点に戻れ

2018/9/19 23:04
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野田聖子総務相がふるさと納税制度の見直しを表明した。過度な返礼品を送っている自治体への寄付は税制優遇の対象から外す方針だ。これを機に同制度の本来の趣旨を再確認したい。

ふるさと納税は制度ができて今年で10年になる。当初、年間の寄付額は100億円前後で推移していたが、2013年度ごろから増え始め、17年度は3653億円と前年度よりも3割増えた。

寄付が増えた最大の理由は高額な返礼品だ。ネット上で仲介する民間サイトが増えて比較しやすくなったこともあって、自治体間の返礼品競争が過熱した。

総務省は17年4月に、返礼品の金額を寄付の3割以下にすることなどを要請したが、今年9月時点でも全国の約14%の自治体が従っていない。地元の特産物以外の商品を送る市町村も多い。

総務省の要請には法的な拘束力はないが、ルールに従う地域からみれば納得できないだろう。現状では不公平感がぬぐえない。

17年度に全国で最も寄付を集めた大阪府泉佐野市は、地元産品以外も含め肉やビール、宿泊券など1千種類以上の返礼品をそろえ、返礼率も最大で5割にのぼるという。もはやカタログ通販だ。こうした自治体がある以上、優遇税制を見直すのはやむを得ない。

過度な返礼品以外にも、ふるさと納税には様々な批判がある。例えば富裕層に有利な点だ。所得が多い人ほど税金の控除額が増えるためだ。

ふるさと納税が日本の寄付文化を育んでいる面もあるが、自然災害の被災地には、返礼品がなくても多額の寄付が集まっている。

特産品の代わりに故郷にある墓を掃除したり、同制度を使って資金を募って過疎地での起業を後押ししたりする市町村もある。

ふるさと納税はその名の通り、故郷や気になる地域を個人の自由意思で応援する制度だ。今回の見直しで高額な返礼品がなくなり、寄付額が減ったとしても、それは仕方がないのではないか。

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