2018年9月25日(火)

春秋

春秋
2018/9/7付
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 スマートフォンが目に入ると、たとえ画面を見なくても記憶力や思考力が落ちる。最近、ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)誌にそんな論文が載った。情報入手から知人との連絡までスマホに頼る場面は多い。見るだけで気が散るのも、存在感の大きさゆえだ。

▼災害となれば、被害状況の発信や家族との連絡に力を発揮してきた。懐中電灯やラジオまで兼ねるスマホだが、停電に襲われた北海道ではその弱みが皆を悩ませている。テレビもパソコンも使えずスマホが頼みの綱。だが電池の寿命は昔の携帯電話よりかなり短い。充電コーナーを設けた公共施設には大勢の人が集まった。

▼持つ人が増えたため、話の中身は玉石混交になりがちだ。きのうのツイッターには電力復旧や断水の予定などで「友達の友達から聞いたんだけど」といった情報が飛び交った。公式発表前に停電の長期化を見通した投稿もあれば、自治体が否定に乗り出すほどもっともらしいデマもある。一つ一つに読む人は振り回される。

▼HBR誌によればスマホを隣の部屋などに片づけ、目の前の課題や人に意識を集中する方が判断力や発想力は高まるそうだ。スマホから目を上げれば、同じ地域で生きる仲間がいる。外からの支援も届く。声をかけ、助けあってほしい。また人々が無用な不安に陥らぬよう、役所や企業には的確な情報提供をお願いしたい。

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