2018年9月23日(日)

将来見すえた自民総裁選に

社説
2018/9/7付
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 自民党総裁選がきょう告示される。現職総裁の安倍晋三首相と石破茂元幹事長による一騎打ちである。北海道地震による3日間の選挙運動の自粛という異例の展開となるが、20日の投開票に向けて国会議員と地方の各405票をめぐる選挙戦が始まる。

 任期は2021年9月末までの3年間。総裁任期は連続3期までのため、3選をめざす首相にとっては最後の総裁選だ。

 総裁選告示までの一連の党内の動きで見えてきたものがある。それは「安倍一強」体制のもと、エネルギーが低下し、政策や人材の幅の広さを感じさせなくなった自民党の姿だ。

 岸田文雄政調会長が7月に不出馬を表明。立候補をめざしていた野田聖子総務相も20人の推薦人確保のメドが立たず、出馬断念に追い込まれた。

 自民党総裁選といえば数人が立候補してかんかんがくがく意見をたたかわせたものだ。ところが8回の小選挙区選挙をへて党内の状況は大きく変化した。

 次をねらうリーダー群も、三角大福中・安竹宮・麻垣康三といった存在が見えにくい。

 それだけになおさら、政策論争を通じて、自民党の活性化が図られることを求めたい。野党があまりに弱体で、権力の制御や対案の提示といった機能がほとんど期待できない以上、自民党のなかにその役割を担う勢力が育つきっかけになれば良い。

 忘れてはならないのが21年までの総裁任期の先をどうするのかという問題だ。人口減・高齢化・財政難の日本にとってもはや抜きさしならないテーマだ。

 自民党に政権党としての自覚を持って負担・不利益に斬り込んでいってもらうしかない。放ったままでは自民党が終わるとき、日本も終わるという悲惨なことになりかねない。

 総裁選を単なる党内の権力闘争ではなく、将来を見すえた論争の場にしなければならないのは論をまたない。

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