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国内不動産投資信託(REIT)型投信は一部では資金流入に転じているが、カテゴリー全体では資金流出が続いている。2018年の国内REIT市場は17年と比較して堅調に推移するが、投資家のREIT型投信離れに歯止めはかかっていない。
過去1年(18年7月末)の資金流出ランキング上位の投信は騰落率が軒並みプラスで、投資家は先行きに期待を持てないと推測される。国内REIT型投信の大多数は毎月分配型で、金融庁が問題視したことが、投資家心理に影を落としている。
423億円と資金流出が最も多いのは、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」。同投信の年2回決算型は、30億円の資金流入となっているため好対照だ。
「高齢社会対策大綱」では、毎月分配型への風当たりが弱まりつつある。逆風が収まれば、再び期待が高まり、J―REIT投信全体が資金流入に転じる日が遠くないかもしれない。
(ファイナンシャルリサーチ代表 深野康彦)