2018年11月17日(土)

コーカサスの安定に貢献を

2018/9/2 0:06
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河野太郎外相が2日から6日までアルメニア、ジョージア、アゼルバイジャンのコーカサス3カ国を歴訪する。いずれも日本にとってなじみは薄いが、戦略上重要な地域だ。関係を強化し、地域安定に貢献するというメッセージを発信する意義は大きい。

日本の外相がアルメニア、ジョージアを訪問するのは初めて。アゼルバイジャンは19年ぶりのことだ。存在感を示す良い機会としたい。

カスピ海と黒海にはさまれたコーカサス山脈の周辺に位置する3カ国の面積は合わせて本州にも満たない。ただ、中央アジアと東欧の結節点に位置し、日本にとってはアジアから欧州へ陸で向かう入り口のひとつにあたる。

カスピ海に面するアゼルバイジャンには国際石油開発帝石伊藤忠商事が投資する油田がある。そこからジョージアにかけては欧州に向かうパイプラインが走る。

3国とも旧ソ連から独立した。濃淡こそあれ、市場経済化、民主化、法の支配など欧米寄りの価値観を志向している。ただ、北に旧ソ連諸国の盟主を自任するロシア、南にはトルコやイランという中東の大国が控える。最近は広域経済圏構想「一帯一路」を推進する中国の進出も目立ち始めた。

それぞれの思惑が交錯するなかで、日本は欧州と連携して改革や経済的自立を後押しすべきだ。折しもドイツのメルケル首相が8月下旬に3カ国を歴訪し、関係強化を打ち出している。

3カ国が日本に期待するのは産業の多角化支援、ビジネス環境の整備、人材育成など主に経済的な協力だ。そのためには民間企業の進出が重要だが、外務省によると、日系企業の進出数はアルメニアが5社、ジョージアが6社、アゼルバイジャンが10社にとどまる。

アルメニアとは今年2月に投資の自由化や促進、保護に関する投資協定を締結した。ジョージア、アゼルバイジャンとも投資協定の締結に向け進展することを期待したい。

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