2018年11月19日(月)

春秋

2018/8/28 1:20
保存
共有
印刷
その他

「早送りしていいですか」「絶対ダメだ。一瞬も見逃さないようにしないと」/「目と頭が痛いです」「安心しろ。当たり前のことだ」/「なんか精神的に不安定になってます」「泣いてもいいが画面から目を離すなよ」。新米巡査と先輩警官のやりとりの一端である。

▼週刊漫画誌「モーニング」に連載中の「ハコヅメ」に登場する。犯罪を捜査する一環として防犯カメラの映像をチェックするコンビが、作業を始めてから3時間後と6時間後、9時間後に、それぞれ交わす言葉である。あくまでもフィクションなのだが、いかにもありそうな会話ではある。作者はかつて警察官だったとか。

▼防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像記録、スマホなどの通信・通話記録、そしてDNAは、いまや捜査の「三種の神器」と呼ばれているらしい。なかでも映像記録は大切、と聞いたことがある。だからこそ「精査」が必要なのだが、作業は大変だろう。笑うに笑えない。マンガを読んでいて、そんな気分になった。

▼拘留中だった容疑者が大阪府警富田林署から逃走して半月。府警は連日3000人態勢で追ってきたという。つらい防カメ精査にかかりっきりになった警官もいるのではないか。もちろん元凶は、あきれるほどお粗末な富田林署の管理体制。平時の気の緩みはときにとんだ非常時を引き起こし、組織を疲弊させるのである。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報