2018年9月24日(月)

食事も淡水も快適 無人ナガンヌ島(沖縄県渡嘉敷村)
おもてなし 魅せどころ

コラム(ビジネス)
九州・沖縄
2018/8/27付
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NIKKEI MJ

 那覇から船で約20分、慶良間諸島国立公園の入り口にあるナガンヌ島は、東西約1.7キロメートルの細長く平たい無人島だ。サンゴ礁に囲まれ、貝殻やサンゴの欠けらからなる白い砂浜が広がる。潮だまりができず、注ぎ入る川もないため、海水の透明度が極めて高い。

青い海、白い砂浜のナガンヌ島で海水浴を楽しむ観光客

青い海、白い砂浜のナガンヌ島で海水浴を楽しむ観光客

 夏場は海水浴客らでにぎわう。2006年ごろから増え始め、多いときは1日500人を数える。大半が県外からの観光客だ。近年では企業CM、ミュージックビデオ、グラビア撮影の舞台として使われ、認知度アップにつながっている。5、6年前から台湾や中国、韓国、香港などの観光客が増加。外国人客が3割を占める日もあるという。

 船の運航や島でのサービスを手がける、とかしき(沖縄県渡嘉敷村)の大城剛常務は「沖縄には観光客が行ける無人島も多いが、ここまで設備が整っているのは珍しいのでは」と語る。シャワーやトイレはもちろん、温かい食事を出す飲食施設もある。自家発電し、水は持ち込む以外に海水淡水化装置も利用している。

 島では泳いだり、浜辺や約100席ある食事スペースでのんびりしたり。様々なマリンスポーツも用意している。パラソルやデッキチェア、シュノーケルセットの貸し出しもある。

 夕刻、那覇へ帰る最終の船が出ても島の人影は消えない。バンガローやテントで宿泊する観光客たちだ。慶良間の島々の間に沈む夕日、暗闇に浮かぶ星空、那覇など本島の街の夜景……。活気あふれる昼間から一転、夜の無人島では誰もが静かに自然を楽しむ。

 テントで1泊した那覇市の男性(47)は「静寂の中でヤドカリのはう音や波の音を聞き、夕日や満天の星を見てとても癒やされた」。運がよければ産卵に来るウミガメや、ふ化して海に戻る子ガメにも出合える。

 7月からJTBがとかしきと組み、豪華なキャンプ「グランピング」のサービスを始めた。ウッドデッキを備えた大型テントにベッドやハンモックなどを配し、専用グリルでバーベキューを提供。JTBのパック旅行者向けだが、10月以降はとかしきが別途、利用プランを準備している。

 島へのツアーは11月までで、12月~翌年3月はシーズンオフ。無人島ゆえに施設やサービスを充実させるのは難しい。それでも大城常務は「ニーズに合わせて食事やマリンレジャーのメニューを見直し、設備もさらに整備したい」と話す。

(那覇支局長 唐沢清)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2018年8月27日付]

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