土佐名物で朝から乾杯! ひろめ市場(高知市)
おもてなし 魅せどころ

2018/8/21 6:30
保存
共有
印刷
その他

NIKKEI MJ

オープンから20年目を迎えた高知市中心部の屋内屋台村「ひろめ市場」は県内の飲食施設で最大の集客力を誇る。朝から酒を飲んでもとがめられない開放的な雰囲気が人気の一端。最近では高知港にクルーズ船で訪れるインバウンド(訪日外国人)も目立つようになってきた。

クルーズ客船の入港時には外国人観光客がどっと増える(高知市のひろめ市場)

クルーズ客船の入港時には外国人観光客がどっと増える(高知市のひろめ市場)

市場は市中心部の帯屋町商店街の入り口付近にあり、高知城に向かう追手筋に面する。飲食店を中心に60店以上が入り、カツオのタタキや屋台ギョーザといった高知名物はもちろん、インド料理などを味わえる。地元客との会話が自然に生まれるのも魅力だ。

2017年の入場者数は前年比7%増の305万人で過去最高を更新した。高知県を代表するスポットとして様々なメディアや口コミで紹介され、観光客の多くはまずは市場を目指す流れができつつある。

地域連携を通じ、高知の食も深掘りしている。7月には南側入り口にある「よさこい広場」で県西部にある三原村の特産品フェアを開いた。どぶろくやこんにゃく、生キクラゲが登場し、「広場」から「市場」への食べ物の持ち込みを初めて許可した。来店客の利便性を高めながら、施設内のテナントにも好循環を生む取り組みを進める。

県内の酒造会社と共同開発した純米酒も施設内限定で販売を始めた。コメや酵母、仕込み水など原料に全て高知県産の品を使用し、キレのいい淡麗辛口に仕上げた。ひろめ市場を運営するひろめカンパニー(高知市)の大西直人社長は「ここにしかないものをさらに増やせるかも大事になる」と話す。

訪日客の取り込みにも力を入れだした。背景にあるのが高知港へ寄るクルーズ客船の増加。17年度は約40隻に達した。中国人の船客は「来る前からネットで市場のことは知っていた。(滞在時間が限られ)港からあまり遠くまで足を延ばせないので、いろいろな食や土産物がそろいありがたい」と話す。観光名所の高知城に近い立地も観光客を引き寄せる。

市場では、クルーズ船が高知港に寄港する時には中国語の通訳を置いている。7月には携帯電話を使って4カ国語を通訳できるシステムも導入するなど対応を充実中だ。大西社長は「インバウンドはさらに増える。テナントも外国語メニューを増やすなどしており、協力して対応を強化したい」と意気込む。

(高知支局長 高田哲生)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2018年8月20日付]

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]