2018年9月22日(土)

公正で秩序あるスポーツ界に

2018/8/11 21:35
保存
共有
印刷
その他

 東京五輪・パラリンピックを2年後に控え、日本のスポーツ界の組織や運営のあり方が厳しく問われる事態が相次いでいる。

 種々の疑惑を解明し、公正で選手第一の体制へ改めることこそ、信頼回復への一歩であろう。

 ボクシングでは、アマチュア界を統括する日本連盟の「終身会長」だった山根明氏が辞任に追い込まれた。五輪代表選手への助成金の不正流用や、勝敗の判定への介入などで告発されていた。

 自ら暴力団組長との過去の交際を認め、連盟内では強権的な振る舞いが目立っていたとされる。

 記者会見では到底、十分な説明を尽くしたとはいえず、その対応には大いに疑問が残った。

 山根氏への告発に関しては、連盟の第三者委員会が調査し、日本オリンピック委員会(JOC)も結果の報告を求めるという。

 トップや追随した一部の幹部にはスポーツマンシップが欠如していると断じざるをえない。

 徹底して病巣からウミを出し切り、連盟の立て直しを図るほかに再生への道はなかろう。

 このほか、今年5月には日本大学アメリカンフットボール部の選手が、相手チームの選手に故意に危険なタックルをした問題が発覚した。日大の選手が当時のコーチや監督からの指示を認め、7月、日大の第三者委も認定した。

 三者委は運動部全体を統括する立場にあった監督の独裁体制を指摘、「総力をあげて潰す」など口封じも明るみに出ている。

 女子レスリングを巡っても4月、強化本部長が五輪4連覇の伊調馨選手らにパワーハラスメントをしていたことが認定された。

 いずれのケースも、過去の実績や指導歴を誇る人物に権力が集中したという共通項があろう。

 繰り返し主張されることだが、「素人に何がわかるのか」といったおごりを捨て去り、外部の目を競技団体のガバナンス(統治)に生かすほか、体制を一新するすべはあるまい。もはや、一刻の猶予も許されない。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報