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キーコーヒー、IoTを積極導入 手法再現 誰でもうまい

戦略ネットBiz

NIKKEI MJ

キーコーヒーがあらゆるモノがネットにつながるIoTを使い、一般消費者が本格的な味わいのコーヒーをいれられるサービスに力を入れている。スマートフォン(スマホ)などでお湯を注ぐ量やタイミング、蒸らす時間など知らせる。喫茶店向けだったが、家庭用にも対象を広げてコーヒー豆や抽出器具の販売につなげようとしている。

サービスの名称は「クオリティコントロールシステム」。米国の計量器メーカー、アカイアと共同で開発した。専用の計量器とスマホ、タブレット端末がブルートゥースでつながる。画面上で、キーコーヒーが提案する約20種類の中から選んだレシピを作るのに最適な抽出時間やお湯を注ぐ回数、蒸らす時間などを見ることができる。

例えば標準レシピの場合、抽出時間は2分40秒、回数は5回。苦めのレシピなら6回抽出し、3分かける設定になり、蒸らしに必要な時間も変わってくる。

計量器に置いたコーヒーサーバーでコーヒー豆にお湯を注ぐと、画面のグラフの色がリアルタイムで変わる。グラフは横が時間軸で、縦がお湯の総量を示す。レシピの味を再現するグラフの形状に近づけるようお湯を注ぐことで、正確に抽出できたか100点満点で評価が出る仕組みだ。マーケティング本部R&Dグループの折原拓朗係長は「カラオケの採点評価に似ています」と説明する。

サービスの開始は2017年9月。当初は喫茶店や飲食店の従業員がレシピ通りのハンドドリップコーヒーを作れるようにする用途が主だった。抽出のデータは店舗間や本部間で一元管理でき、品質向上に生かせる。

現在のダウンロード数は約8000件。19年までに3万件まで増やしたい考えで、最近は家庭需要の取り込みも進めている。計量器の価格は税別1万9800円。キーコーヒー本社で専門のスタッフにレベル別でレッスンを受けられる体験コースも月に2、3回ほど用意している。

18年度中に老舗の喫茶店などのマスターが独自に作り上げたレシピなども登録できるようにする。ツイッターやフェイスブックなどの交流サイト(SNS)とも連動させ、利用者のコーヒーレシピを公開できるようにする計画もある。

達成度の評価精度も向上していく。コーヒーの抽出は最初の40~50秒ほどの部分に濃度が凝縮しており、全体の抽出精度を左右する。これまで以上に豆の性質や抽出の技術を反映したスコアを表示できるようにする。

最近は家庭で本格的なコーヒーを味わいたい人が増えている一方で、コーヒーのいれ方を学ぶにはセミナーやネット上の動画などに限られている。「抽出によってコーヒーの香りや味が変わることを幅広い層に知ってほしい」と折原氏は意気込む。

(薬袋大輝)

[日経MJ2018年8月8日付]

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