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春秋

西日本豪雨の被災地を、台風12号が駆け抜けた。浸水した民家の片付けなどに汗を流している市民ボランティアは、現場で実際に何を見て、感じたのだろうか。兵庫県西宮市のNPO法人が開いた参加者の体験報告会を取材した。日本で学ぶ留学生の言葉が胸に響いた。

▼大阪大大学院の中国人留学生の女性は、地域の約3割が水没した岡山県倉敷市真備町地区で2日間活動した。床板をはがし乾燥剤をまく。泥まみれの家財を整理した。ゴミと映る物も処分していいか持ち主に確認する。家族の思い出が詰まった品かもしれない。熱中症を防ぐため10分作業し20分休憩した。人手が足りない。

▼「被災者のニーズは、家の片付けだと思っていました」。でも、親身に言葉を交わすうちにその家庭に、障害者がいることが分かった。どんなに気がかりだろう。そばにいる時間を増やしてあげたい。「(必要な支援は)人と人とのやりとりのなかで気づくことが重要だと思いました」。留学生は、端正な日本語で語った。

▼思えば1カ月ほど前、大阪大の留学生たちは被災者だった。大阪北部地震で震度6弱の揺れに見舞われ、学校の体育館に避難した。寄る辺ない異国で、どんなに心細かったろう。支えてくれた人々の情けが身にしみたのか。街頭で募金も呼びかける。留学生の献身と、深い洞察に触れ、じっとしていられない気持ちになる。

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