2018年9月21日(金)

深刻な文科省の「たかり」体質

2018/7/26 23:06
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 小惑星の探査で日本が世界をリードする宇宙開発の分野もまた、文部科学省幹部による贈収賄の舞台となり、ゆがめられてきたということなのか。

 文科省国際統括官の川端和明容疑者が、収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向していた2015年から17年にかけ、JAXA理事としての職務に関連して、会社役員から約140万円相当の飲食などの接待を受けた疑いがあるという。

 文科省では私学助成をめぐり、東京医科大に便宜を図った見返りに息子を不正に合格させたとして前科学技術・学術政策局長が受託収賄の罪で起訴されたばかりだ。

 昨年発覚した大学などへの違法な再就職のあっせんに続き、局長級の幹部が相次いで逮捕されるとは、一体どういうことなのか。

 教育・科学行政のあちこちで特定の大学や業者が優遇され、幹部らがその謝礼を得ているのではないか。そんな疑いが持たれても仕方のない深刻な事態である。

 JAXAが手がける小惑星探査プロジェクトなどでは、民間に委託する事業も多い。ロケットに搭載するカメラやコンピューター、医療分野の実験機器など、多岐にわたる物品を発注する。不透明な口利きによって、特定の業者を優遇する慣行があったのか、などが捜査の焦点となろう。

 前局長が起訴された私学助成のほか、国立大学への運営費交付金、科学研究費補助金の配分についても同省は「専門家が公平に審査し、第三者が不当に審査に介入する余地はない」と説明してきた。

 だが相次ぐ事件の摘発で、その信用性は根幹から揺らいでいる。林芳正文科相は、外部の専門家による第三者委員会を設け、事件の経緯を調べる方針を表明した。

 当然のことである。自らウミを出し切る取り組みが必要だ。過去にさかのぼって資金配分の仕組みを徹底検証し、あわせて違法な口利きなどを監視、告発するルールを確立することが求められる。

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