2018年11月13日(火)

「酷暑五輪」に備えた対策を

2018/7/23 23:14
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33の競技に約1万1千人の選手が参加する東京オリンピックの開幕まで24日で2年になった。競技会場や選手村などの建設はおおむね順調のようだが、準備はこれからが本番だ。

東京大会の最大の課題は酷暑に備えた対策だろう。今年のような気候になれば屋外競技は選手にとって極めて過酷になる。マラソンや競歩だけでなく、他の屋外競技でも日中の開催をもっと減らせないか、改めて検討すべきだ。

マラソンなどのコースでは舗装を工夫して路面温度の上昇を抑える必要がある。屋外会場では直射日光を避けられるスペースをできるだけ広げてほしい。

観客席や会場周辺での熱中症対策も欠かせない。行列ができやすい入り口周辺での日よけの設置や空調設備の導入、駅から会場までの街路樹による木陰づくりなど、きめ細かな対策を積み上げたい。

東京の暑さに慣れていない外国人に対する、事前の情報提供も極めて重要になる。万一に備えて、多言語で対応できる救急体制もしっかりと整えたい。

11万人にのぼるボランティアの確保も課題になる。9月中旬から募集が始まるが、2年先の予定が読めない人も多いだろう。

首都大学東京は期末試験などを例年よりも前倒しして、2020年の大会期間中は授業や試験を取りやめる。大学はもちろん、企業でもボランティアに参加する社員の休暇制度を広げたい。

選手や観光客を円滑に輸送する計画も心もとない。何も対策を講じなければ、首都高速道路の渋滞は現在の2倍近くになる。時差出勤や営業時間の変更のような、個人や企業の努力だけで混雑を抑えられるのか再検討すべきだろう。

サイバー攻撃も含めたテロ対策にも官民を挙げて万全を期したい。警備の人員確保も必要だ。

五輪は東京だけが舞台ではない。事前合宿などで海外と交流する地域は全国で230を超す。課題をひとつひとつ克服し、東京五輪を成功に導きたい。

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