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育て!アラフィフ経営者

SmartTimes インディゴブルー会長 柴田励司氏

アラフィフ(50歳前後)は企業のトップとして最も旬な年代だと思う。経験、知力、気力、体力、いずれも充実している。多国籍企業の最高経営責任者(CEO)は、ほとんどこの年代に入っている。これに対して日本企業の社長の大半は、50歳代半ばから60歳代半ば。この年代のことを「アラカン」というらしい。

1985年上智大文卒。マーサ-ジャパン社長、カルチュア・コンビニエンス・クラブの最高執行責任者(COO)などを経て、2010年インディゴブルー社長、15年から会長。

この10年の違いは「やったことがない事」について意思決定する際に明らかになる。

アラフィフの場合、仮に失敗したとしても自分の現役時代に挽回できると考えるので即断できる。アラカンは即断できない。本能的に自分の時間がないことを悟っているので合議で決めようとする。合議は悪くないが、「やったことがない事」について合議で決めようとすると、不安が募り、反対しないが積極的には賛成しないというムードを醸成する。結果的に決められなくなってしまう。

不確実かつ複雑な経営環境の中のかじ取りが求められる状況の中、アラフィフの経営層を育てたい。そのためには、30代後半で部長、20代後半で課長になる人材が必要だ。となると25歳くらいで「目立って」いてくれないと登用することができないが、現実的には25歳くらいで候補者を見極めるのは難しい。それができるのは、大企業であればいいところ35歳だろう。

人のパフォーマンスは、企業固有の仕事をするために必要な「特定スキル」、どこで何の仕事をする場合でも必要となる「ポータブルスキル」、そして「心の持ちよう」の3つで決まる。経営層候補者に必要なのは「ポータブルスキル」と「心の持ちよう」を鍛えることだ。ところが、この機会がない。特定スキルの習得に励み、目の前の仕事をこなすことであっという間に10年過ぎてしまう。

そこで3年ほど前に、志にご賛同いただいた企業からの寄付を元に、この「ポータブルスキル」と「心のもちよう」を鍛える場としてPHAZEという社団法人を発起した。日本を代表する企業で将来は経営幹部として大きな仕事をしてみたいという意欲をもつ若者を募集。10人程度を選抜し、10万円の奨励金を支給した上で徹底的に3か月間鍛える。

応募条件は応募時に18歳から25歳であること、日本語のプログラムに対応できること、そして、京都でのプログラムに参加できること、これだけだ。特に高校時代に受験勉強以外のこと、スポーツ、音楽などに打ち込み、いわゆる著名大学には入学しなかったが、今後ビジネスの世界で活躍したいと考える人を歓迎したい。こうした人材の転換を支援する場でもありたいと思っている。

学生だけでなく社会人も可。今回の募集は8月12日締め切りだ。健全な野心をもつ若者の応募を心待ちにしている。是非「PHAZE」を検索してほしい。

[日経産業新聞2018年7月23日付]

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